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2012.11.12 Monday author : Yuko Kitamoto

【試写】永遠のスタイルを創造した名物編集長を振り返る:『DIANA VREELAND ダイアナ・ヴリーランドー伝説のファッショニスター』

先週の木曜日、ずっと楽しみにしていた映画の試写会へ。



ファッション好きならば必見の『DIANA VREELAND ダイアナ・ヴリーランドー伝説のファッショニスター』です。

この日が完成披露試写とあって、日本国内のハイクラスなファッション関係者が渋谷のシネマライズに集いました。

座席に座るのは、私よりも軽く10歳、20歳ぐらい上の大人の女性たち。白いものが目立つ髪もスタイルのひとつにしている、本当のファッショニスタたち。


(そんな場に、なぜ私がいるかって?それは映画関係のライターをしていたこともあるからでしゅ。)


ダイアナ・ヴリーランドは、「伝説のファッショニスタ」のなかの、ファッショニスタ。


ココ・シャネルの仮縫いモデルになり、シャネルのネグリジェをシンプソン夫人に販売。そのスタイルを認められ、主婦からハーパース・バザーの編集者になり黄金期を築き、ライバル誌のVOGUEの編集長へ転身。辣腕をふるい、ローレン・バコールやツイッギー、シェール、バーブラ・ストライサンドを見出し、ジャッキー・ケネディの大統領就任式での衣装のアドバイスをした・・・まさに、現在に至るファッションカルチャーの源流はダイアナを通過してきたもの。

映画『パリの恋人』と『ポリー・マグー おまえは誰だ?』に登場する編集長も、ダイアナ・ヴリーランドがモデル。




ここまでは知っていたのですが、なんと、メトロポリタン美術館のコスチューム・インスティチュートの設立も、ダイアナが関わっていたとは・・・。


そして、『プラダを着た悪魔』でも編集長がコートをアシスタントの席にばさっといくシーンがありましたが、あれを当時アシスタントだった映画『ある愛の詩』のアリ・マッグローがされていたなんて! 逸話だらけで、ファッション好きじゃなくても、1950年代〜70年代のカルチャー好きにはおすすめ。


監督は彼女の孫と結婚したリサ・ヴリーランド。ダイアナの二人の息子、孫もインタビューに答えているのですが、ダイアナの性格や行動を家族としては快く思ってなかったことなども語っています。多少マイルドに答えているけれど、相当なものだったんだろうなぁと推察。
でも、ブルトーザーのような彼女がいたから、私たちがいま格好いいと思っている過去のカルチャーはなかったのかもと思うと、ご家族には申し訳ないけれど、世のためにはありがたいという気持ちになります。


もちろん、湯水のように使えるお金があった時代の編集者なので、いまここまでできるか?というと難しいでしょう。でも、ハーパース・バザーの彼女が退いたあとの凋落を思うと、「場」だけじゃ才能は生まれないのだなと痛感させられます。悲しいかな、才能は努力じゃ生まれないんですよね。
 



DIANA VREELAND ダイアナ・ヴリーランドー伝説のファッショニスター
2012年12月22日公開
http://dv.gaga.ne.jp/





追記:日本のことを語っているシーンが出てくるのですが、そのときに流れていたのは平浩二の「バスストップ」だそうです。

「日本人はすごいわ。

神は彼らに、石油もダイヤも金も与えなかった、でもスタイルを与えた」


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